バウンダリー(心の境界線)-1

こんにちは。仙台市青葉区のおざわ心理相談室です。

柔らかな春の日差しに、梅の花も満開になりました。

今日は、健康的な人間関係を保つためのバウンダリー(心の境界線)について考えてみたいと思います。

私たちは、ふだん様々な人とかかわりあいながら生活しています。あの人とは話がはずむ、楽しい、安心すると感じることがある一方で、あの人とは話がかみ合わなくてイライラすると感じた経験は、誰にもあります。

そして、もし相手の話に「そうだね」と、とりあえず言って適当に話を合わせたり、嫌なのにはっきり断れない、あるいは、必要以上に人の世話をして疲れることが頻繁にあるとしたら、相手とのバウンダリー(心の境界線)が曖昧になり、相手と近くなり過ぎているのかもしれません。

1)バウンダリーとは?
自分と他者とを区別する心の境界線

2)バウンダリーは、人間の成長の過程で形成されていきます。
子供のうちは他者との距離感が近く、バウンダリーは曖昧です。
大人への成長過程で「個」が出来上がり、自分と相手との境界線がしっかりしていきます。

3)バウンダリーには、健康的なバウンダリーと不健康なバウンダリーがあります

健康的なバウンダリー
・自分の置かれた立場や相手との関係性によって対応を変えることができる
・安定して心地良い
・自分もOK、相手もOK

不健康なバウンダリー
・非常に曖昧で脆弱なバウンダリー
・感情が逆なでされる(不安・イライラ・怒り)
・Not OK

健康的な人間関係を保つためにバウンダリー(心の境界線)を引くのは、相手を拒絶することでも、壁の向こう側に追いやることでもありません。

健康的なバウンダリーは、「ここからここまではわたしの領域、そこから先はあなたの領域」と線引きをした上で、お互いに心地良くいられるようにすることです。

わたしの気持ちもあなたの気持ちもどちらも尊重することにつながります。

次回のコラムでは、健康的なバウンダリーを築くためのヒントをご紹介していきます。